相続した土地を登記しないまま放置すると、どんなリスクがあるのか知りたい、相続した建物が未登記であることが判明し、売却したくてもできずに困っている、未登記のまま放置されていた相続不動産を登記したいにも関わらず、相続人の増加や高齢化などによって、遺産分割協議がなかなか進まない、不動産相続の義務化について対策を講じたいので、専門家にアドバイスをもらいたい等、このように不動産相続にまつわる悩みや困りごとは意外と多いものです。不動産は一生で大きな買い物であり、相続でも多額のお金が動くため、万が一トラブルで手続きが進まなくなれば、結果的に本来の相続人が大きな損失を被ることにもなりかねません。特に不動産を未登記のまま放置すれば、先に登記を済ませた第三者に権利を主張できなくなり、勝手に売却されてしまうことさえあり得ます。あるいは不動産を担保に入れて融資を受けたくても、金融機関の審査で却下されることも十分に考えられます。
また長年にわたり未登記不動産を放置した結果、相続人が増えすぎて権利関係が複雑化したり、相続人の一部が高齢して交渉が不可能になるなど、遺産分割協議にも何らかの支障が生じやすくなります。その上、2024年度からは法改正で不動産相続の登記が義務化されるため、未登記のまま放置すれば、10万円以下の過料が課される可能性が高まります。しかも法改正以前の不動産も対象になるので、大いに注意が必要です。これらのリスクを確実に回避するには、登記のプロである司法書士に相談するのが理想です。
ただし一口に司法書士といっても、専門分野や実績等は様々。そこで相談するならば、まずは不動産相続に強い司法書士を探すことが肝心です。