相続登記の依頼は、できるだけ早い段階で司法書士に相談することによって将来的な対応を済ませることが大切です。実際に、相続登記を行わないままでいると様々なトラブルに発展する可能性が高く、それを解決することさえ難しくなる状態になってしまいます。最も分かりやすいのが、相続した不動産を売却できなくなるケースです。相続登記を司法書士に相談しないまま放置すると、不動産会社から相続登記を済ませていない旨が通達されますので、すぐに売却できないと判断されてしまいます。
そもそも、相続があった後はその不動産の所有権者は自動的に権利書に対しては継承されるという訳ではありません。司法書士に依頼をして登記を行って客観的にもその人物が所有権を取得したっていうことを主張しておかないと、意味がない現状です。不動産の所有権は、その人物が独断で所有権を主張したとしてもその言い分が通ることはまずありません。法律的な観点から所有権者を確定して、それを見て来てもらわないといけないので手続きが必要になります。
相続の場合は、複数の権利者が存在するケースも珍しくなく、そのような場合には遺産分割協議などの共有所有となることもあります。そして、共有所有になった場合には代表者としてその状況を相続登記で記載しておく必要があります。このような手続きをして初めて誰が権利者であるのかわかるので、不動産売却ができるように将来のためにも準備をしておくことです。